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片想いの行方 2
第12章 叶わない願い
「……夜、寝れてねーの?」

「え!?ううん、寝てるよ…!」

「だろうな。
2回目しようとしても熟睡してて全然起きねーし」

「~~~~!」


ちょ……!

誰かに聞かれたらどうするのよ!!

私が慌てて周りを確認してる間、奈々さんがいた向かい側の席にヒメが座った。

………コーヒーを飲むその姿を、じっと見つめる。


“ ますますカッコ良くなっていくのは気のせいかしら ”


………私がどうってわけでは決してないけど

奈々さんの言ったことは当たってると思う。

この仕事だから許されるその明るい髪色が、太陽に反射してキラキラと光っていて

蛍光色の服も浮いて見えないのは、華やかな顔立ちと完璧なスタイルを保っているからこそ。


……というか、なんでそんなにまつ毛長いの?

ビューラーで根元から上げて、3倍ボリュームのマスカラで頑張ってる私への嫌味ですか?


「なにガンつけてんだよ」

「………別に」

「飲みたいの?
これ、砂糖2本入ってるけど」

「…………」


ファッションにメイクにダイエット

……お蔭さまで、あなたといると、女として必要な全てを忘れずにいられるよ……
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