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片想いの行方 2
第12章 叶わない願い
「黙れボケ!!」


ヒカルさんを上回る大声を出して、ヒメはガンっとテーブルを叩く。


「だって~~♡
まさかこんな所でお会いできるとは思わないじゃな~い!」

「いいから座れよ!」

「偶然?じゃないよね?
これはつまり……運命!?」

「~~~~~!!」


ヒメは拳をぎゅっと握って、ワナワナと体を震わせている。

な、なになに……!?

ヒメがここまで余裕を無くす姿、今まで見たことない。

手を握られたままぽかんとする私を見て、ヒカルさんはゆっくりと椅子に座った。


「あたし達の間で、とっても有名だったの。
ヒメが、高校時代からずっと好きな女の子がいるってこと♡」

「…………!!」


ヒカルさんは目を細めて、私の耳元で囁く。


「本人は否定してたんだけど。
ヒメのファンクラブが相当ウザくて、美和さんの名前は一部で知られちゃってたんだよね」

「…………っ」

「一度会ってみたかったんだ。
ヒメが心から片想いし続けていたあなたに♡」


ヒカルさんは私から手を離すと、高揚した表情のまま、ほうっと息をつく。

……た、確かその話は……

去年のクリスマスコンサートの時、乱入してきた元カノも言ってたような……

急激に体が熱くなってきて、顔が火照ってきてしまった。
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