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片想いの行方 2
第2章 ☆立場逆転
ワケが分からないけど
1人であたふたしている美和を見てるだけで
その姿が可愛くて、心が温かくなるから
愛しい気持ちが生まれてくる。
「お前、なんか小動物みてぇだな」
「……何それ、褒めてないでしょ」
扉に向かって歩き出した美和の後を付いていく。
斜め後ろから、赤くなった美和の頬が見える。
……やべー。
今すぐ抱きしめたい。
「………ダメだよ、ヒメ」
俺がその髪に触れると、美和は振り返らずに呟いた。
「誰も見てねーじゃん」
「会社は、ダメ」
「キスだけ」
「………ダメ」
……はぁ。
ダメしか言わねーんだもんな。
そして、エレベーターは別々に乗る気満々だし。
この俺様が、これだけ愛情表現してるっていうのに
美和はしっかりONとOFFを分けている。
俺の腕の中ではあれだけ甘く喘ぐくせに、信じらんねぇ。
どれだけ俺を乱すんだよ。