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片想いの行方 2
第13章 5分の差
………だけど
そのヒメの存在により、蓮の意外な一面を見たあたしは
自分でも戸惑うくらい、蓮から目を離せなくなった。
それまでの蓮の態度がどうだったかなんて、気にしたことすら無かったけど
蓮は、各所であたしを1人の女性として見てくれる。
今まで一度も男からそんな扱いをされたことのないあたしは、慣れない感覚に、胸がドキドキと高鳴ってしまう。
………ただ
「………罪な男だ」
思わずポツリと呟く。
本人に、いまだその意識が無いところがまたニクイ。
女扱いをされたのも、何もあたしだけ特別だったからというわけではなくて
男も女も関係なく、蓮は誰にでも平等に優しい。
大学を卒業して社会人になり、会う回数が減った今でもそう。
自分にはストイックなくせに、常に周りのことを考えていて
しかもそれをスマートにやり遂げるもんだから、蓮への人望は今では相当なものだ。
「…………」
そんな蓮に
今、大切な彼女がいることは、もちろん知っている。
ずっと諦めなきゃって思ってた。
………それでも
“ ……生産管理部の
香月……美和です ”
それでも、彼と彼女のように……
もしかしたら、あたしも………
そのヒメの存在により、蓮の意外な一面を見たあたしは
自分でも戸惑うくらい、蓮から目を離せなくなった。
それまでの蓮の態度がどうだったかなんて、気にしたことすら無かったけど
蓮は、各所であたしを1人の女性として見てくれる。
今まで一度も男からそんな扱いをされたことのないあたしは、慣れない感覚に、胸がドキドキと高鳴ってしまう。
………ただ
「………罪な男だ」
思わずポツリと呟く。
本人に、いまだその意識が無いところがまたニクイ。
女扱いをされたのも、何もあたしだけ特別だったからというわけではなくて
男も女も関係なく、蓮は誰にでも平等に優しい。
大学を卒業して社会人になり、会う回数が減った今でもそう。
自分にはストイックなくせに、常に周りのことを考えていて
しかもそれをスマートにやり遂げるもんだから、蓮への人望は今では相当なものだ。
「…………」
そんな蓮に
今、大切な彼女がいることは、もちろん知っている。
ずっと諦めなきゃって思ってた。
………それでも
“ ……生産管理部の
香月……美和です ”
それでも、彼と彼女のように……
もしかしたら、あたしも………