この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
片想いの行方 2
第13章 5分の差
「……ねぇ、あれ見て」
ふいに、エントランスの方向から女の声が聞こえた。
顔を上げると、いかにもOLといった格好の2人組が、少し離れたところからこっちを見ている。
パっと見、あたしより年上。
……もう夜の10時を過ぎてるけど、女でも関係無しに働いてるんだな。
軽くそんなことを思いながら立ち上がると、なぜかその2人組が近付いてきた。
「……もしかして、例のストーカーじゃない?」
「え~! やだ~~!!」
………は?
ロングの髪をこれでもかってくらい巻いたコンサバ風の女が、あたしを全身ジロジロと見てくる。
なに?
感じ悪いな。
「……なんですか?」
腕を組んで睨み返すと、もう1人のストレートヘアの女がクスッと笑った。
「しつこいわ~。
強制解雇させられても、まだ諦めずに出待ちってわけ?」
「……え?」
「派遣のくせに、図々しいったら。
彼の迷惑になってるって、まだ分からないの?」
2人は声をひそめると、何やらコソコソと話している。
……状況がイマイチ掴めないけど、完全に誰かと勘違いしてるな。
なんだよ出待ちって。
まぁ、あたしも傍からそう見えるかもしれないけどさ。
何も言ってないのに、勝手に決め付けるって
女って、やっぱり恐ろしい生物だわ。
ふいに、エントランスの方向から女の声が聞こえた。
顔を上げると、いかにもOLといった格好の2人組が、少し離れたところからこっちを見ている。
パっと見、あたしより年上。
……もう夜の10時を過ぎてるけど、女でも関係無しに働いてるんだな。
軽くそんなことを思いながら立ち上がると、なぜかその2人組が近付いてきた。
「……もしかして、例のストーカーじゃない?」
「え~! やだ~~!!」
………は?
ロングの髪をこれでもかってくらい巻いたコンサバ風の女が、あたしを全身ジロジロと見てくる。
なに?
感じ悪いな。
「……なんですか?」
腕を組んで睨み返すと、もう1人のストレートヘアの女がクスッと笑った。
「しつこいわ~。
強制解雇させられても、まだ諦めずに出待ちってわけ?」
「……え?」
「派遣のくせに、図々しいったら。
彼の迷惑になってるって、まだ分からないの?」
2人は声をひそめると、何やらコソコソと話している。
……状況がイマイチ掴めないけど、完全に誰かと勘違いしてるな。
なんだよ出待ちって。
まぁ、あたしも傍からそう見えるかもしれないけどさ。
何も言ってないのに、勝手に決め付けるって
女って、やっぱり恐ろしい生物だわ。