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片想いの行方 2
第17章 幸せの花びら
「……蓮
あたしね、今すごく嬉しいよ」
涙が止まらなくて、ちゃんと伝えられているか分からないけど
真実の想いが次から次へと溢れ出す。
「あたし、蓮に出逢えて良かった」
「……ヒカル……」
「蓮を好きになれて、良かった」
「…………っ」
「………ありがとう。
気持ちを伝えることができて、本当に幸せだよ」
お互いにゆっくりと体を離す。
あたしと蓮の間に、桜の花びらがひらひらと舞い降りてきて
柔らかい風に吹かれながら、もう一度その瞳を見つめる。
「でも、他の女にこんなことしたらだめだよ?
彼女を大切にしてあげてよね」
「……あぁ、分かってる」
ほんとに分かってんのかよ?
苦笑いをしながら、心の中でツッコんでみる。
あんたが言ったように、CAの彼女が根っからの江戸っ子だとしても
気丈に構えるその裏で、本当は心配で心配で仕方がないはずだ。
………でも、大丈夫だよ。
名前も顔も知らない蓮の彼女さん。
蓮は、あなたが想ってる以上に、あなたのことを愛してる。
蓮をずっと見てきたあたしのカンは
絶対外れない。