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片想いの行方 2
第3章 ☆蓮愛相談室
マンションに着いて、エレベーターに乗る。

腕時計を見ると、既に11時半を過ぎていた。

教祖の教えを呪文のように繰り返しながら、自分の部屋のインターホンを押すと

パタパタと駆け寄ってくる音がして、ドアが開いた。


「お帰りなさい」

「………ただいま」


ドアを広く開けて、美和が出迎える。

部屋着に着替えて、髪は頭の上でひとつに結んでいた。

………なんか

いつになく、すげー緊張するんですけど。

美和はそんな俺に気付く様子も無く、笑顔で部屋の中へと入っていく。


「お疲れ様、遅かったね」

「……悪い、今日中に仕上げなきゃならねーもんがあって」

「いいの、そのつもりだったから。
ゴハン作ってあるよ」

「あぁ、サンキュ」

「あのね、いつものゴハンじゃないんだよ♪」


リビングのドアを開ける前に、美和が口元を押さえて微笑んだ。

よく見ると、なんだかそわそわしてる。

…………?
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