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片想いの行方 2
第20章 フライングプロポー…ズ?
「お風呂から出みゃした♡」

「…………」

「さっぱりしました~♡」


ベッドに座った俺の足の間に、ちょこんと後ろ向きに座る美和。

髪を包んでいたタオルを外す。


「二日酔い者ですが、よろしくお願いしますっ♪」


シラフの時は、俺が強引に乾かすまで遠慮して近付かないのに

こうして堂々と甘える姿を見ると、酒が入っててもいいかと思い直す。

……俺って……


「……お前さぁ、晩餐会でどんな話してんの?」

「え? 晩餐会?」

「俺のネタ、許可なく無償提供してるってタレこみがあったぜ」


ミディアムロングの髪をわしゃわしゃと揺らしながら、姉貴の言葉を思い出す。

妖艶かどうかはともかくとして、こいつの色気は充分感じるし

それを放つのは、俺の腕の中だけにさせたい。

まぁ、それを毎日見せられたら悩殺されて生きていけねぇか。


「…………」


……“ 毎日 ”


そんな夢のような日々が、いつか本当に訪れるのだろうか。
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