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片想いの行方 2
第4章 ☆甘い夜

「…………」


……さっきから、心臓が鳴りっぱなし。

ヒメの右腕が、私の左肩に触れていて

なんだか今日は、それだけでドキドキしてしまう。


ヒメは、食べ方もすごく綺麗で

お箸の持ち方や食事の取り分け方まで、ひとつひとつの動作がとっても上品。

高校の時からそう感じていたから、きっとお母さんや麗子さんにちゃんと教わったんだろうなぁ……


「………ん?何?」

「えっ!?い、いえ何も……」


や、やば……っ

視線に気付いたヒメと目が合う。

思わず見惚れてしまっていて、私は慌てて食べ終わったお皿を片付け始めた。


サイドを少し刈り上げて、茶色のくるっとした髪。

整った顔で、吸い込まれそうな綺麗な瞳。

そして、細くて引き締まった体。

見慣れたはずだったヒメの姿に、また恋をしたように胸が高鳴って。

……私から、ぎゅってしてもいいかな……///

そんな事まで、考えてしまう。


って………私、いくつよ?

27歳にもなって、高校の時ように緊張する自分。

呆れるくらい

ヒメが好きなんだ。
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