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片想いの行方 2
第6章 ★君のままでいい
「………俺の親友に
今君が言ったのと、全く同じタイプの男がいるけど」
「……………!!」
「そいつは冷静沈着に見えて、実は誰よりも熱血で。
大事なのはハートだとか言っちゃう奴なんだ」
全身に衝撃が走って、私は頭を上げる。
突然の質問にも拘らず、目の前の彼は
何もかも一瞬で悟ったように、穏やかな声で続けた。
「まあ、そんなセリフ女の前では言わないけどね。
どんな男でも、かっこつけてーもん」
「…………っ」
「彼女の前では、特に」
……胸の奥に何かが込み上げてきて、言葉が出てこない。
太陽の光で、彼の茶色い髪がキラキラと輝く。
長いまつげに深い瞳を、窓に向けて
その人は、さらに優しい表情になっていく。
「これは、俺の経験からというか……
実際に、今俺が感じてることなんだけど」
……私は
囚われたように、彼の言葉に耳を傾けた。
「寄り添えないのに傍にいるって、すげー辛いんだ。
だから
寄り添える相手になれた
一緒にいることを、相手も望んでくれた
……それだけで、幸せなんだよ」