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片想いの行方 2
第6章 ★君のままでいい
「ごめん、一度会社に寄ったから遅くなった」


私がプレゼントした腕時計を見ながら、蓮が近付いてくる。

黒い短髪をピシッと固めて

ビジネスマンの象徴であるスーツを着こなして

………私、やっぱり

貴方が世界で1番カッコイイ男だと思うわ。


「どっかカフェに入る?
ってそんな時間ねーか………」


話しながら、私の顔を見るなり

蓮の表情が曇る。


「………瑠璃?
その顔……泣いてたのか?」

「……うん、ちょっとね」

「…………?」

「大丈夫よ。
悲しくて泣いてたわけじゃないの」


心配そうに私を見つめる蓮。

あと5分早かったら、2人が並んだ姿が見れたんだけど。

偶然が、そんな何度も重なったりはしないよね。

でも、最強のイケメン同士がどんな会話をするのか、ちょっと見たかったな。


「瑠璃?
今度はどうして笑うの?」


1人で微笑む私。

蓮はもう不思議で仕方ないみたい。
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