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片想いの行方 2
第6章 ★君のままでいい
「はい、これ。
感謝の気持ちを込めて、貴方に」


周りから死角になる、柱の後ろに蓮を連れ出して

取り出したチョコレートを、こっそり彼に手渡しする。


「ごめんね、手作りじゃないんだけど。
今年は日本のチョコレートにしたわ。
周りのCAも言ってたけど、結局1番美味しいのよね」

「……瑠璃……」


私の赤い目を気にしながらも

蓮は差し出したチョコレートを受け取ると、表情を緩めた。


「ありがとう。
今日もらった中で断トツで嬉しいよ」

「断トツ?」

「正直言うと
会社の机の上が、プレゼントで山積みだった」

「……ふふっ、芸能人みたいね」


素直に私に報告するところも、蓮らしい。

ライバルは沢山いるけど

蓮は今、私を見て微笑んでくれている。


“ 一緒にいることを、相手も望んでくれた
それだけで、幸せなんだよ ”


「……………」


行き場のない想いを経験したからこそ

心の奥まで響く、彼の言葉。


………もう、振っ切れた。
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