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片想いの行方 2
第8章 ★結局、仲良し
RRRRRRRRR………
コートのポケットの中で携帯が鳴り出した。
マナーモードにするのを忘れてた……そう思いながら着信画面を見ると
「……はぁ……またかよ」
画面に表示された “ ヒメ ” の文字を見て、俺は溜息を漏らす。
先週に引き続き、また相談窓口させる気か。
過去にどれだけ女がいても、その経験が全く役立たないとはまさにこの事だ。
「……はい、お悩み相談室です」
嫌味を込めて、電話に出る。
……すると……
『……見~ちゃった♪』
電話の向こうから、軽快な声が響く。
「………は?」
切羽詰まってるか落ち込んでるか、どちらかだと思っていたのに
予想に反する上機嫌な様子で、ヒメは続けた。
『いや~きっと何かあるなと思って。
チェックインする前に、待機して覗いた甲斐があったぜ』
「…………!!」
『俺の予想を遥かに超えて、あんなドラマティックなシーンを披露してくれるとは。
さすが、大事なのはハートって言っちゃう男だよ』
「~~~~!?」
『かっこよかったぜ、蓮くん♡』