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片想いの行方 2
第9章 ★泥酔
「……………」


さすがイケメンと言った美和の目は笑っていない。

くそー……

普段は鉄壁を作ってる反面、心を許す相手には何でもゲロッちまうのが姉貴の難点だ。

ストッパー役の優香がいない時は特にどうしようもねぇ。


「それで怒ってんの?」

「…………」

「……そんなの過去の話だろ」


俺は美和の髪を撫でて、優しく声をかけてみる。

すると、美和は怒るでも睨むでもなく

目を潤ませて俺を見つめた。


「………分かってるもん。
でも、芸能界にいる人もだなんて……っ
みんな、見惚れるくらい綺麗な人ばかりなんでしょ?」

「……いや、だから俺が言いたいのは……」

「いいなぁ。
私も美人に生まれたかった。
そしたら、ヒメ、もっと私の事好きになってくれるでしょ?」

「…………!!」


~~~な、なんなのこいつ!

さっきまでヘラヘラしてたくせに、いきなり涙を浮かべてメソメソする美和。

俺は心臓をブチ抜かれた。


ワザとか?

ワザとだよな?

俺に何か言わせる為の、作戦?


つーか、俺がお前にどれだけハマってるかは、もう分かってるだろ。

これ以上どう好きになれっていうんだよ……
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