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暁闇
第9章 その予感は
――そして玄関のドアが開いた。
「ただいまー! 彼女連れてきたよ」
丈が姿を現し、その後ろにいた女の子が、彼の脇から姿を見せる。
「こ、こんにちはっ……!」
少し頬を赤らめ、明らかに緊張しているようなその女の子。
くるんとした内巻きのボブがよく似合う、くりっとした大きな瞳が印象的な、可愛らしい子だった。
「いらっしゃい。どうぞあがって?」
あおいさんが、そう言ってその子を迎える。
緊張するって言ってたのは何だったんだ? と思えるぐらい、それはいつもの彼女だった。
「お邪魔します……!」
そう言って靴を脱いだ彼女を丈が室内に導く。
そしてあおいさんと、俺の前で紹介を始めた。