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第12章 　告白

「お待たせしてごめんなさい！」


準備を終えたあおいさんが、現れる。
白いＡラインのコートにかかる、緩やかに巻かれたその髪。
……口紅の色味がいつもよりはっきりとしたそれで、感じたその色香に思わず胸がどきりとした。


「じゃああとはよろしくね。行ってきます」


そんな俺の様子なんて気づいていないであろうあおいさんは、丈にそう声を掛ける。


「行ってらっしゃーい！　ごゆっくり～」


手をひらひらと振りながら丈が答える。


「……じゃ。姉ちゃん借りる」

「はーい！」


俺の言葉に、にやにやとまた含み笑いをして。