この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
暁闇
第13章 混乱
「あおいさんの一番近い存在でいたい」
翔悟くん……、と。
無意識のうちに彼の名前を呟いていた。
本当に、胸が苦しい――――……。
「好きなんです」
再び告げられたその言葉に、よく分からない感情が一気にこみ上げる。
心が、すごく動いてる。
嬉しいのに。
素直にそう口にすることを、私の中の何かが躊躇ってる。
「……っ、私……」
声が、震える。
それきり、何も続けられない私に、翔悟くんは静かに言った。
「葉月先輩のこと、まだ」
「え……」
「もしそうでも。俺のこと、嫌いじゃないなら。俺に少しでも気持ちあるなら――――」
「違……違うよ、翔悟くん」
それは違う――――。