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暁闇
第15章  私


それから、もうひとつ。
私は仲良しの今日子ちゃんと一緒に、英語の教科係をしていた。
教科係とは、授業が始まる前に先生のところに行き、何か準備するものはないかとか、聞きに行く係で。
私のクラスの英語の担当は、産休中の先生だったため、最初はその先生のところに行っていた。
でも先生が産休に入ると、私のクラスの英語も宮田先生が教えてくれることになったから。
それもあって、あっという間に先生と親しくなっていったのだった。

そして1月に入る頃には、今日子ちゃんと一緒に先生の家に遊びに行くようにもなっていた。

もちろん、名目は勉強を教えてもらうため。
でも、それはすぐに中断し、先生とおしゃべりをするのが私たちふたりの楽しみになっていた。

先生は駅の西側にあるアパートで一人暮らしをしていて。
それを知った私たちは、無知ゆえの無邪気さを武器に、ふたりで突然押し掛けてしまったのだ。
最初はやっぱり先生も、中に入れるのを躊躇っていたけれど。
『ふたりだし大丈夫!』という、何が大丈夫なのかよくわからないまま私たちが口にした言葉に、『仕方ないなあ』と苦笑いしながらも中へと入れてくれた。


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