この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
暁闇
第15章  私


それが。

あの日翔悟くんの話を聞いて。
彼が、琴音さんを諦める決意をしたとき。
私ももう忘れよう――――そんなふうに自然に思えていた。

そして、そもそも私の想いって何だったんだろう、って。
だって翔悟くんのような激しさなんてなかった。
相手を……桜井くんを幸せにしたいなんて思ったことなかった。

好意は間違いなくあった。
好きな人の話をする桜井くんが好きだった。
苦しいのに、諦められないという彼の心を聞かせてもらうのが好きだった。
一途に人を愛する彼が好きだった。
こんなふうに愛されたらどんなに幸せだろうと、想像しては、相手を羨ましくも思っていた。

でも、彼と自分の未来を想像したことなどあっただろうか。
 
……私はきっと、琴音さんを想う彼のそんな姿が好きだったのかもしれないと、そのとき気づいた。


/551ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ