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暁闇
第16章 向き合いたい
『あおいさん……どうしたんですか』
その声が、少し低くなる。
さっきのトーンと同じ。
好きだ、って言ってくれたときと。
考えて。
頭がおかしくなるぐらい、考えて。
そうしてようやく私が決めたこと。
そう……好き、を伝えて。
待ってもらいたいそのわけも、すべて話す。
でも、今こうして声を聞いただけで、それはもう。
もう言わずにいられないぐらい、私の中にその感情が溢れてしまった。
あんなに考えたのに。
考えた意味なんてなかったみたいに。
その、衝動は。
「……っ、その……私……」
そして零れた、想い。
「……翔悟くんが……好きなの……」