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暁闇
第16章 向き合いたい
翔悟くんの住むアパートに着き、部屋へと案内された。
「……急だったから片づいてないけど」
「あ、ううん」
お邪魔します、と呟いて中に入る。
「……きれいだよ?」
男の人の部屋って、弟の部屋みたいなかんじかと思っていた私は、充分片づいているその部屋の様子に思わず呟いた。
「そうですか?」
テーブルの前にクッションを置かれ、座るように促される。
それから翔悟くんはキッチンに立って
「今コーヒーいれます」
と言った。
「ありがとう……」
お礼を言ってそこに座り、それから私は俯いた。
翔悟くんが座ったら、ちゃんと話そう――――そう心に決める。