この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
暁闇
第17章 交わすたび、深まって
「……っ、翔悟……くん……」
彼の想いが、私の心の深くに届く。
頭の中ではまだ躊躇いがあったけど、それを凌駕していく感情が生まれてくる。
好きと言われる度。
それに応えたいという気持ちも、大きくなって。
私も、って。
私も好き、って。
もう勝手にそれは口をついて出るぐらいに。
「……翔悟くん……っ、好き……」
ひく、と。
しゃくりあげながら、その言葉を。
好き、と口に出すと。
なぜだろう――もっと好きになる感覚がする。
「好き……好き―――……」
喉の奥が詰まる。
でも、言わずにはいられないほど、この想いは高まってしまって。
ああ……私はこの人がこんなにももう好きなんだ、って感じながら。
何度も、何度も、その言葉を。