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暁闇
第17章  交わすたび、深まって


不意に、彼の腕の力が弱まる。
私の腕を、掴んで。
自分から少し離させた。


「……っ、翔悟……く――――」


突然そうされて戸惑いの声をあげようとした私の唇に、彼は自分の唇を押しつけて塞いだ。


「……ん、っう……」


さっきより、少しだけ乱暴だった。
息を止めて思わず身体を強ばらせてしまった私。

……そっと離された唇。

は……と、息を小さく吐いた。
まだ収まっていない嗚咽。
苦しさに大きく吸った息も、吐いた息も、震えてしまって。

至近距離で、翔悟くんに見つめられる恥ずかしさ。
俯く私の涙で濡れている顔を、彼の指先が拭うように優しく辿る。


「……力、抜いて」


そしてまた、唇が触れた。
今度は何だか優しい。
私の頬に添えられた翔悟くんの両手。
顔の角度をゆっくりと変えながら、何度も重ねられるその感触。


「……ふ、っう……ん……」


私の鼻から、まだ整っていない息が漏れてしまう。
なんだかとても甘い色を帯びたその息。
恥ずかしいのに、止められなくて。

彼の胸元に思わず手を伸ばし、服をぎゅ……と掴む。

あくまでも優しい、私の心を慰めてくれるような、そんな口づけが続く。


「……ん……」


……次第に、心が凪いでいく――――。



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