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第17章 　交わすたび、深まって

顔だけで振り向いて、彼を見る。


「……あおいさんは、非難される苦しみも、受け入れられる嬉しさもどっちも知ってるから。
だからいつも、あおいさんと話してると俺……心が楽になれた。どんな俺も否定しないでくれたから。
……そんなあおいさんを、いつの間にか俺はすごく好きになってた」

「……翔悟くん……」

「あおいさんにとっては、罪悪感を抱くだけの出来事だったかもしれないけど。
それで、人の気持ちに敏感になったんだとしたら。その優しさが生まれたんだとしたら……俺はそれにさえも感謝したい。
だって俺、今のあおいさんが好きなんだから」


……どうして。
どうして翔悟くんは、いつも。


「あおいさんが自分を許せないって思ってても。
俺はあおいさんに、許されなくちゃならないようなもの……あるだなんてやっぱり思えない」


そうやって、私を楽にしようとしてくれるの――――。