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暁闇
第17章 交わすたび、深まって
そっと目を開けると、翔悟くんの目も開いていた。
いつもと違うその目つきは、さっき向けられてどきりとしたのと同じそれ。
その目で見られて、苦しいぐらいに胸が疼いた。
そんな状態で、見つめ合ったままする口づけ。
「……っあ……」
気持ちいい。その唇が。
どきどきする。その目に。
何度も触れ合わせたせいか。
しっとりと濡れたその唇が、ちゅっ……と音をさせながら、ようやく離れた。
もっと――――。
そんなふうに思ってしまうぐらい、彼の口づけに夢中になってしまった私なのに。
「あ――――……もう無理」
そう言って深く息を吐いた翔悟くんが、身体を横に倒した。
甘やかな感覚にうっとりしていた私は、突然離れた彼に戸惑いながら横に顔を向けた。
片腕で目を隠した翔悟くんが、もう片方の手で私の手を探し、見つけて、きゅっと掴む。
やがてまた深く息を吐き。
その腕をどけて、視線だけ私に流してきた。
「……っ、なに……?」
どきどきする胸を押さえながら、声をかけると。
返ってきたのは溜め息。
「……これ以上は俺……止められなくなるから」
「え……」
「あおいさん、キスしてるときの顔……可愛すぎ」
そして、横たわる私をそのままぎゅっと抱き締めてきて。