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暁闇
第18章 繋いだ手
目を微かに開けると、やっぱり。
翔悟くんは私を見つめていた。
ぎゅ……と、胸が苦しくなる。
なんだか息も、もう苦しい。
……あ。
ぴちゃぴちゃと、触れ合わせる舌先。
溢れてくる液が、彼の口内を汚してしまいそうで焦った。
「……ん……っ、う……」
でも、後頭部に置かれた手が逃げるのを許してくれなくて。
どうしよう――――そう思った瞬間。
少し強く押さえられ、より深く重なった唇。
舌ごと、ちゅくっと吸われた。
「――――……!!」
緩んだ彼の手。
思わず唇を離して、その口元を手の甲で隠す。
そんな私を下から見上げたまま、翔悟くんは笑った。
「……可愛い」
「っ……!」
……もう、頬が熱くて、熱くて。
たまらず身体を起こす。
翔悟くんも何だか楽しそうに一緒にそうして。
「おはよ、あおいさん」
ぎゅっ……と抱き締めてくれて。
私も、彼の背中にそっと腕を回す。
「……おはよ」
それからまた、私たちは触れるだけのキスをした――――。