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暁闇
第20章  ほどけて


そこに書かれていたのは。


手紙をもらえて嬉しかったということ。

そして、今の学校は勤務4年目なこと。
3年前に結婚し、女の子がひとりいること。


そんな、近況と共に


彼女の『迷惑をかけて申し訳ありませんでした』との謝罪に対し、あなたは謝るようなことなどしていないと。
むしろ自分の方が謝らなければいけないのだと。

そう。
あのとき、守ってあげられなくて申し訳なかったという文面――――。

教師という立場なのに、親しみを持ってもらえていることの嬉しさから毅然とした態度もできず、結果、問題となってしまったこと。

転任後、彼女の学校での様子、そして転校を知り、ひどく胸を痛めていたこと。


それは、とても丁寧な字で。
丁寧な言葉で綴られていた。


『私は今、家族ととても幸せに暮らしています。
だからあなたも、もう私のことで思い悩んだりなどしないでください。
あおいさんがいつも幸せでありますように、心から願っています』


……その、最後の文を読み終えて。


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