この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
暁闇
第20章 ほどけて
「……で、反応は?」
カップを手に、彼女のそばに近づく。
テーブルの上にそれを置いて、俺も左横に座った。
「ん……おばあちゃんが『あおいちゃんすごいじゃない!』って。
もう。何がすごいのかよくわかんないんだけどね」
くすくすと、笑いながら彼女は言う。
「お母さんは『やっと!』って」
「ははっ! マジで」
「おじいちゃんなんか、黙って何回も頷くばっかり」
嬉しそうに話す彼女が、可愛くて。
俺はくるくると変わるその表情を見つめながら、その話を聞く。
「思わず私もしゃべっちゃった」
「え?」
「丈にも可愛い彼女いるんだよー、って」
「丈の反応は?」
「ん? 慌ててたよ?」
ふふっ、と。
それを思い出したのか、楽しそうに。