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暁闇
第20章 ほどけて
「……好きです……」
唇を離し、呟いて。
彼女が答える間も与えずにまたすぐ口づける。
「好き……」
「……ん」
耳に届くそこからの水音。
愛おしい彼女の唇。
柔らかく、しっとりとしたその感触。
その、甘い吐息。
すべてに、煽られていく。
ああ――――……。
止まれなくなる。
多分もう、止められなくなる。
背中に回されている彼女の手。
俺の服をぎゅっと掴んでる。
はあ……、と。
唇を離し息を吐くと。
今度は彼女から求めてきた、俺の唇。
「……私も、好き……」
呟きながら、押しつけてくる柔らかなそれ。
受け止めながら、また俺も、そうする。
足りない。
これだけじゃ、もう。