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暁闇
第6章 新たな関係
「……あ!」
それに気づいた俺は顔を上げ、松下さんを見た。
「タクシー代! 払います」
「いいですよ~。私ひとりで乗っても同じですもん」
「いや、でも。何から何まで面倒かけっぱなしで……」
「そんなことないです」
片付け終わったのか、彼女がくるりと俺の方を振り向いた。
「……じゃあ……そうですね」
少し何かを考えるようにして。
それから、
「今度ごはんでもご馳走してください」
笑ってそう言った。
「あ……はい、是非――――」
俺はそう答えながら、そうだ連絡先を、と思って。