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BAR・エロス
第11章 面接・・
化粧室から戻ると
紫苑はカウンターのいつもの位置で
グラスを洗っている。
まだ客は来ていない。
紫苑の前に座りなおすと、
黙ってフォアロゼのロックを差し出した。
「まずは、お疲れ様でした」
両手をおろし一礼する紫苑。
一応私も、あごを突き出すようにして頭を下げる。
「お疲れ様でした・・で、なんだったわけ?
私を抱きたくてって、そういうわけじゃなさそうね。
・・合格って、どういう意味?」
「今のは・・面接です」
耳を疑った。
まったく自分の耳を信じられなかった。
面接、と聞こえたこの耳を。
「あのぉ・・なんです?
面接って聞こえたんですけど・・セックスが面接?
なんのです?」
顔を半分ひん曲げて笑ってやろうか・・
セックスで面接をやる?
そんなバカげた楽しい会社、あるわけないだろう!
もしもあるなら何度でも応募してやるよ・・!
いったんは声を上げて笑ってやったが、
すぐに失速した。
方法はさておき、
なんのための面接なんだ・・?
「梓さんが・・
この店のママになれるかどうかの・・です」