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BAR・エロス
第14章 今夜の相手は・・
「残念!正解はモヒートです」


女子高生のように甲高い笑い声をあげる私を見る紫苑の眼。
優しくてやわらかで、愛情深く・・
こんなにもひいき目に見えるなんて、
私の中でも彼に対する感情に
変化が起きている証しなんじゃないかと思った。


ニヤニヤと笑ってから
かしこまりました、と酒を取りに行く紫苑の後姿を
目で追っていくと、
3つ隣りの席の女も
紫苑の背中を見つめていた。

私の視線に気づいたのか、
急にこちらを振り向いた。

見ていた事がばれたのか、と思ったら
恥ずかしさからぎこちない笑顔を返してしまった。

その女は・・
40歳前後、といったところか。
こういう店で男を探す、と言った雰囲気は
まるで感じさせないような、どちらかといったら
地味なタイプに見えた。


「あのバーテンさんとは親しいんですか?」


私が見ていたことを不快には感じなかったようで
彼女の方から話しかけてきた。


「いえ、あの・・
 いつもはもっと早い時間に来るんだけど、
 お客さんがいない時が多いから
 お話する時間が結構あるの」


彼とは一線超えてます・・
そう言ったらこの女はどんな顔をするだろう・・


「私・・彼と交渉したいわ」


誰だってそう思うよね・・
紫苑を交渉相手にしたいと思った女は山ほどいるはず。
この女もそのうちの一人ってわけだ。


「あなたはここで
 交渉相手を見つけられた?」


彼女は続けて話してきた。

たまには女同士、グラスを傾けるのも楽しいかも、
そう思って私は彼女とのおしゃべりを続けることにした。


「ええ、私は今日で5回目なんだけど
 3人の相手と交渉成立させたわ」


「そうなの・・私は今夜で3回目。でも
 まだ交渉相手が見つけられないの・・」


ロックグラスのふちを指でなぞりながら
下を向く彼女の横顔はどことなく寂しそう。

ほぼ確実に相手を見つけられる・・そう聞いてきたのなら
気持ちが失速してしまうのもわからないでもない。

紫苑は、彼女に誰か
マッチングしなかったのだろうか。


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