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BAR・エロス
第4章 10回目の夜・・

ゆっくりとこちらを向いた修は、
拗ねて拗ねて拗ねまくって、私の失態に抗議している。

そんな修の姿を見ていたら、
目の前にゆらゆらとした光が見えてきた。

え?涙・・?


1回やったら何回やったっておんなじ。
月日の流れくらいは感じているけれど、
何回目の夜、なんてこと
私はそれほどまでに気にしたことはなかった。

だけど修は・・

言われて改めてこれまでの夜を振り返ってみると、
徐々に気持ちが穏やかになっていくことに気がついた。

初めて修に抱かれた夜、
初めてこのホテルで過ごした4度目の夜、
急に修を欲しくなってわがまま言って時間を割いてもらった
7度目の夜・・

そうやって思い起こすと、
それぞれの夜に小さいながらも思い出がある。

そこに何らかの意味があることを、
この若い男が教えてくれた。

半分荒んでいた私の心に訴えかけた。

自分1人じゃなく、2人で作った思い出があるんだよ、と・・



私は・・
夫という男に捨てられた悔しさから
世間の不特定の男を相手に仕返ししたい、と
離婚してからは負の気持ちに支えられてここまで来た。

男なんか信じない、
男なんか道具に過ぎない、男なんか・・男なんか・・

修だって男。
同僚でもある彼にだって
心底気持ちをささげたりしない・・

そう斜めにかまえてきたのに・・なのにこの男・・

10回目の記念の夜だなんてぬかして・・

ただの体の関係をこんなにも
大切に想ってくれていたなんて・・

いつも以上の力を尽くして
私に極上の喜びを与えてくれて・・

そう思ったら、
涙を我慢できなくなった。

なんで泣くんだよ、こんなことで・・

やっぱり・・
情にほだされやすい私に
心抜きの肉体関係なんて、
簡単には慣れられないみたい・・
感情を押し殺すの・・むずかしい・・
いい歳して恥ずかしい・・バカみたい・・

今度は私が背中を向けた。

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