この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
BAR・エロス
第4章 10回目の夜・・


「どうしたの?ねぇ、あずぅ」


彼の腕の力に簡単に体は返されてしまった。

顔をそむけて涙を隠したけれど、
すぐに見つかってしまった。


「梓さん・・どうしたの?なんで泣いてるの?
 ねぇ、泣かないでよぉ」


はじめてみた私の涙に修はうろたえて、
再び背中を向けた私の肩を、グッとつかんだまま動こうとしなかった。


「私ね・・」


涙に呼吸を乱されながらも、
自分の中にくすぶっている想いを吐き出そうと口を開いた。


「・・私ね、夫に別れてくれって言われた時
 その理由を聞いて立っていられないほどショックを受けたわ。
 最初は泣くばかりで、言葉も右往左往しているみたいで
 なんていっていいのか全くわからなかった・・」


なんで別れたいの?
そう問いだたした時、夫の口から聞かされたあの言葉・・

子供つくっちゃったんだ・・

聞いた瞬間、どれほど打ちのめされたか・・
どれほど心が壊されたか・・


「子供作っちゃった?ふざけんじゃねーよ!
 あたしだって・・あたしだって子供欲しかったんだよ!
 産みたくても産めない女の気持ち、
 おまえになんかわかるわけねーよ!
 よりによって浮気相手が妊娠だって?
 これほど悔しい事、ないんだよ!
 ・・やっと出てきた言葉がこれ・・
 100m先まで聞こえるくらいの大声で怒鳴ってやったわ」


男相手にこれだけの本音を語りだしたのは初めてかもしれない。

子供を産みたい、子供を産める状況にある、
にもかかわらず新しい命を授かることができない・・

妻になり、次には母になるはずだ、と当然のように
思っていた女の大きな失望を、
男になんか理解できるわけがない。
女ですら解らないヤツもいるのに。

でも修には、
話してみたくなった。
私の心の中にくすぶっている想いを。

/210ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ