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BAR・エロス
第5章 探そう・・
窓の外には徐々に人の流れがみえはじめた。
土曜日の朝だから、ざわめくほどの人の数ではないが
さっきまでの静けさは完全に失われた。
時計の針は8時をとっくにまわっている。
なんとなく・・まだ帰る気にはなれない・・
半分残るコーヒーに視線を落とした時、
急に昨夜の盗み聞いた話が耳によみがえってきた。
・・BAR・エロス・・
隣りのアラフォー女子の会話。
セックスの相手が見つけられるという
BAR・エロス。
六本木から麻布の間って言ってたよね・・
探してみようか、これから・・
ふつふつと温度が上昇するように
気持ちが高ぶってきたが、
あの女子の一人が言うように
エリアが広すぎる。
やぶからぼうに歩き回ると疲れるだけ。
確か細い路地の突き当り、だったよね。
家に帰ってからネットで地図検索してみよう。
それならあたりがつけられる。
ようし、マジで探してみるか・・
頭の中でエロスの店の中を妄想しながら、
冷めたコーヒーをちびりちびりとすすった。