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BAR・エロス
第5章 探そう・・


カウンターの下で、
久しぶりに穿いてきたスカートの
裾をたくし上げ、腿の内側へ
手を滑り込ませてきた。


「ちょっと、柏木くん!」


彼の手首を必死につかんで押さえこんだ。
もうその指先がショーツにかかっている。


「あ~またぁ・・柏木くんって言った!
 約束守れないなら罰を与えなきゃいけないね」


わずかな油断が、修の指を導いてしまった。
どんなに力をこめて彼の手首を握っても、押えきれない。
力を入れれば入れるほど、
その指先はしなやかに動き続ける。
すでに、ショーツの中の核心に到達してしまった。

もう・・これ以上はダメ・・


「ごめんなさい・・おねがいだから・・
 もうやめて・・でないと・・」


泣きそうな顔で懇願する。そしてもう・・
我慢できない、と懇願する・・


「じゃあ許してあげる。そのかわり、
 後でたっぷり・・頼んだよ、あずぅ!」


得意満面な修の顔。
じわじわと悔しさがこみあげてくる。でも・・
手が離れてホッとした。
へんな声がもれなくてよかった。


「よぉし!今夜もがんばってもらうよぉ!」


自分が優位に立ったことに気をよくした修自身も
エンジン全開で攻め込んでくるだろう。


「わかったわかった!頑張ります!」


肩をぶつけて笑いあい、
急いた気持ちが残った酒を一気にのどに流し込む。
そして勢いよく、同時に立ち上がった。



店を後にし、連なるホテルの中から選んだのは
一番派手なラブホテル。
イルミネーションのアーチを
手をつないでくぐりぬける。それにしても・・

こんなに相性の良いセックスパートナーがいるっていうのに、
まだ足りないのか?
まだ他にも相手を見つけようっていうのか?
単純に、性欲を求めるだけなのだろうか・・

若いオトコの服をはぎ取る自分が、
病気じゃないのかとさえ、思えてくる・・・
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