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BAR・エロス
第7章 1人目・・

「よろしければご一緒に、と
 こちらのお客さまからの申し出なんですが、
 いかがでしょう」


バーテンから男に目をやると、
軽く頭を下げながら微笑んでいる。


「・・私でよければ・・」


考えるでもなく、口からすんなりと出てきた。

では・・と、バーテンは
私のグラスをトレーにのせて
カウンターからあの奥のソファ席へと運んでいく。

男は自分でグラスを持って移動する。
私も慌ててスツールから降りると
ヒールの音を響かせながら小走り気味に後に続いた。

気になっていたこの席に
早くも座ることができるなんて・・
それより、この席の意味が
わかることになるなんて・・


一番大きなソファに男が先に腰掛けた。
私も隣に遠慮がちに腰を下ろす。

バーテンは、並んで座る私たちに頭を下げ
この部屋の入り口にかかるカーテンを閉めて出ていった。

薄く透けているカーテンだが、
部屋の中はかなりの薄暗さに包まれた。

テーブルの上で揺れるキャンドルの炎が
かすかに互いの姿を浮かび上がらせる。


「この席はこういうための席だったのね」


男のグラスに自分のグラスを合わせた。


「そうなんですよ。
 なかなかいいアイディアですよね。
 こうしてネゴシエイトの舞台を用意してくれるなんて」


「ネゴシエイト?」


カラカラとグラスの氷で音をたて、
琥珀の液体を2口飲んだ男は、


「交渉、ですよ。
 これからあなたと今後の行動について
 交渉するってわけです」


そう言って、私の二の腕にピッタリと
自分の二の腕を押し付けてきた。

じんわりと、その温かさが体中に広がっていく。
これは・・
交渉開始の合図・・?

さとったら、またしても汗が出てきた。
背中の真ん中あたりをつーっと流れていく。
顔も熱って、よりによってこんな時に
ホットフラッシュにおそわれるなんて。

まずはこの熱りが治まるまで
世間話でもして気を紛らわそうと、
まくしたてるようにしゃべりだす。


「どういうお仕事されているんですか?
 ここに来るってことは、独身なの?
 あ、そうそう、この店のことどうやって知ったんですか?」


次々と言葉を投げかける私のことを、
珍しいものでも見るかのようにじーっと見つめていた彼が、
クスクスと笑いだした。


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