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BAR・エロス
第7章 1人目・・
「あなた・・面白い人ですね。
そんな質問した女性にはあったことがないですよ」
手にしていたグラスをテーブルに置くと
私の肩に手をかけてきた。
その掌に、
交渉の順調さを感じ取った。
「そう?でも・・顔や性格なんかより
ずっと大事じゃない?
やるなら心の底から楽しまなくっちゃ。でしょ?」
強がり、だと自分でもわかっている。
セックスは楽しむものだ、なんて
物わかりのいいような事を言ってみても、
いざ交わったらどう感情が転んでしまうかもわからない。
この前の夜のように、
修に体以上を求めてしまいそうになるかもしれない。
そうならないためにも、
せめて言葉で完全武装しようなんて思ったから
こんなかっこのいいセリフが口をついてでたのかもしれない。
彼の肩に体重をあずけて、さらに交渉を進める。
いや・・もうほぼ、交渉成立だろう。
手を・・彼の内腿に滑らせる。
私のその手をしっかりと握り、もっと内側に導いていく。
私も彼も、喉を鳴らした。
「交渉・・成立でよろしいかしら?」
男の耳たぶを軽く噛む私を、
両手できつく抱きしめた。
「もちろん・・無事成立、です」
・・やった、すごい!
あの3人組の話通り、相手は見つかった。
1戦1勝。すごいぞ!
でも・・不思議だったな・・
いつの間に彼は
私の前に座ったのだろう?
あのバーテンとしゃべっていて・・
その後気づいたら・・
もしかしてこれは・・
3人組の話にあった、自然とそういう雰囲気になる、
というのではなく、
あのバーテンが
カギを握っているのではないだろうか?
だから、2人目の男が私を見たのに
バーテンは首を横に振った・・
もうすでに、
この男と私がネゴシエイトするのがわかっていたんだろうか・・
いや、彼が私とこの男をマッチングさせたんだ・・