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BAR・エロス
第9章 12回目の夜・・


顔をあげていられなくなった。

こんなにも私を必要として、そして
自分も必要だと思われていることに
安堵している修の気持ちを想うと、
涙がにじんでも仕方ないな、と
目じりに溜まった涙を見られないように下を向いた。

だが、手の甲に落ちた涙の粒を
見逃さなかった修が笑いだし、
つられて私も笑い出した。


「もう、バアサンは涙もろくていけないよ」


「ほんとだね!」


バアサン、も涙もろい、も、どちらも否定しない彼に
ふざけて拳を振り上げる。


「今夜は一段と燃え上がりそうだね!」


今日は新宿の高級ホテルをとってあると
自慢げに修は胸を張る。

1か月半ぶり。
そして12回目の夜。

あの男達との交わりで
新たな感覚を知った私。
少し変わった私を
披露してみようか・・

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