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BAR・エロス
第10章 3人目・・
若い彼が顔をあげた。
正面に人がいたとやっと気づいたようで、
見られていた恥ずかしさが倍増したかのように
汗のにじむ顔を赤らめている。
「大丈夫ですよ、
こちらのお客様は信頼のおける方ですから」
紫苑はチラッと私に視線を送ってから
なだめるような優しい声をかけた。
若い男はおどおどとした目で
私のことをじっと見つめてから、
ちょこんと頭を下げた。
私もぎこちない笑顔を返した。
「で、いったいどうしたんです?」
彼の注文も聞かぬうちに、
大ぶりのグラスに
フォアロゼとソーダをたっぷりと注ぎ
彼の前に黙って置いた。
一口飲んで彼は、大きなため息を吐き出してから
聞いてください、と話し始めた。
「この前の相手にも・・
同情されました・・」
・・同情?いったいどういう事?・・
「そうでしたか・・でもね、こればかりは
根気よく続けていくしかないんですよ」
鼻から息を抜きながら紫苑は、
むずかしい顔で頭を振った。
今までに見たことのない表情だ。
彼にこんな顔をさせるとは、
いったいどれだけ込み入った話なのだろう?
好奇心の後押しのおかげで
おせっかいな一言をはきだした。
「あの、よかったら
私にもお話聞かせてもらえますか?」
男は体をぴくっとひきつらせて姿勢を正した。
紫苑はひらめいたように男にむかって、
「こちらのお客様にお話ししてみたらいかがです?
なにか良い意見をくださるかも」
私を交えた会話を、若い男に勧めた。
「ボクの話、笑わないで聞いてくれます?」
上目づかいで警戒する彼に、
「ええ、きちんと聞かせてもらいます」
モソモソとお尻を動かし私も姿勢を正した。
正面に人がいたとやっと気づいたようで、
見られていた恥ずかしさが倍増したかのように
汗のにじむ顔を赤らめている。
「大丈夫ですよ、
こちらのお客様は信頼のおける方ですから」
紫苑はチラッと私に視線を送ってから
なだめるような優しい声をかけた。
若い男はおどおどとした目で
私のことをじっと見つめてから、
ちょこんと頭を下げた。
私もぎこちない笑顔を返した。
「で、いったいどうしたんです?」
彼の注文も聞かぬうちに、
大ぶりのグラスに
フォアロゼとソーダをたっぷりと注ぎ
彼の前に黙って置いた。
一口飲んで彼は、大きなため息を吐き出してから
聞いてください、と話し始めた。
「この前の相手にも・・
同情されました・・」
・・同情?いったいどういう事?・・
「そうでしたか・・でもね、こればかりは
根気よく続けていくしかないんですよ」
鼻から息を抜きながら紫苑は、
むずかしい顔で頭を振った。
今までに見たことのない表情だ。
彼にこんな顔をさせるとは、
いったいどれだけ込み入った話なのだろう?
好奇心の後押しのおかげで
おせっかいな一言をはきだした。
「あの、よかったら
私にもお話聞かせてもらえますか?」
男は体をぴくっとひきつらせて姿勢を正した。
紫苑はひらめいたように男にむかって、
「こちらのお客様にお話ししてみたらいかがです?
なにか良い意見をくださるかも」
私を交えた会話を、若い男に勧めた。
「ボクの話、笑わないで聞いてくれます?」
上目づかいで警戒する彼に、
「ええ、きちんと聞かせてもらいます」
モソモソとお尻を動かし私も姿勢を正した。