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LEMON DEPENDENCE
第10章 時を越えて
「あ、いや…俺こそごめん。むちゃくちゃ言って」



矢野くんは気まずそうに私を離してくれた。

抱きつかれたままだと困ると思ったのに…

何だか離されると名残惜しくて…

でも私には、自分から矢野くんに抱き着く勇気はない。



「俺、ハタチになるの楽しみにしとく」

「矢野…くん?」

「檸檬…好き、大好き」

「…ありがとうございます」

「檸檬はどう?」

「……好きですよ」

「本当に?」

「嘘だと思いますか?」

「思わない、思いたくない」

「ちょっ…矢野く……んっ…」



この感覚…

いけない、癖になりそう。


矢野くんのキスは、回数を重ねる度に私の感度を高める。

全身に駆け巡る快楽の衝動に、喘ぎ声をあげないようにするので精一杯。



「……檸檬、感じてる?」

「へ、変なこと…聞かないでください!」

「声、聞きたい」

「や…矢野くんのドすけべっ!」

「え?今気付いた?」

「………」



ひょっとして、私をからかって遊んでるのかな?
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