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LEMON DEPENDENCE
第2章 後輩が出来ました。
「…今日の荷受けは麻生ちゃんお願いね」

「了解」



新人紹介は後回しにし、北村店長は今日の業務内容を確認していく。

それに合わせて私たちはメモをとる。



「小林ちゃんと、狭間ちゃんと、紺野ちゃんは新人と一緒に普通業務…レジは新見ちゃんと、五十嵐ちゃん、それから石浜ちゃんと、村瀬ちゃんの4人でローテしてやってね。業務確認は以上だけど…」



北村店長はバインダーを頭に当てて、悩ましげなため息をついた。



「金子さんが遅刻するのはよくあるけど…新人さんがあと一人来てないわね」


―――来る途中、事故とかに巻き込まれてなければいいけど。


物騒な憶測をする小林さん。

でも、初めから寝坊って決めつけて怒らないあたりの優しさが、小林さんが多くの人に慕われる要因かもしれない。



「あれー。みんな早ーい」



おめーがおせーんだよ!!

金子さん登場。

バインダーがめきめきと鳴る音が、北村店長の怒りのボルテージを物語ってる。



「金子さん。もう少し早く出勤して」

「ごめーん小林さーん。愛沙、化粧に時間かかるしー」



金子さんはてへっと笑うと、私の方をじっと見て爆笑した。



「あはは。愛沙もいっそのこと紺野さんみたいにすっぴんで来よっかなー。ぷぷ。無理無理マジないよね。ありえなーい」



ありえねーのはお前の思考回路とギャルメイクだろっ!!

私の中でもう一人の私が目覚めた。


この女、ぎっとんぎっとんにしてやりたい…。

てか私、すっぴんじゃないし!!
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