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LEMON DEPENDENCE
第2章 後輩が出来ました。
「…あなたの名前は?」

「矢野…陽生」

「妖精?」

「ふぇ、フェアリーなアレじゃねーからな!!」

「べ、別にそんなムキにならなくても」



矢野くんは不貞腐れ、無言で掃除道具を片し始めた。

可愛くない奴…。



「矢野くん、これがすんだら昼まで品出しするから手伝ってください」

「……」



シカトか?
シカトなのか!?

まったく近頃の若いもんは…って、私もそうか。



「あのですね矢野くん。返事くらいはしてほしいかも」

「…うぜぇ」

「…え?」



なんか今、聞き捨てならないセリフが聞こえてきたんだけど?



「いちいち指図してくんな、チビ」

「……」



何この子…あの金子さんを上回る性格の悪さ!!

ふざけんな!…と、一言ガツーンと言ってやろう思うて、私はスウっと息を吸った。



「ふざけ「檸檬ちゃんになんつー口のきき方しとんじゃワレェ!!」

「狭間さ…ん…う、あっちゃぁ…」



どこからともなくダッシュで現れた狭間さんが飛びながら回転蹴りを矢野くんに決めた。

なす術なしに掃除用具入れにぶっ飛ばされる矢野くん。

しかし皆自分の事で忙しいのか、この事態に気付く人はいなかった。
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