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銀剣士の憂鬱
第6章 後悔

「で、他は?」

サラは鞄から宝石を一つ取り出すと男に投げた。

「ここが奴らの今の根城だ。パッと見はちんけな屋敷だが、ここは地下の古城と呼ばれるぐらい地下に部屋が広がっている。
ついでに今はもう変わってるかもしれないが、これが昔の屋敷の構造図だ。」

男は言いながら、サラに地図と図面を投げた。

資料を確認する。
サラが目星をつけた地域と一致する。
信頼ある情報屋を選んだため、嘘はないだろう。

「それで、預けてた物については何か分かった?」

サラは先程より大きな宝石を投げて聞いた。

「おっ!これはいい物だな。さすが銀剣士。
稼いでるなぁ。女だってことは黙っといてやるよ。」


(別に隠してないし。)


「で、何か分かった!?」

サラは怪訝な顔をして聞いた。

「ああ、この町に例の髪飾りに術をかけたっていう魔術師がいたよ。
確かに大金積まれて、魔物を引き付ける効果のある術をかけたらしい。
でも、そんなに効果は強くなくて何かに包まれた状態だと効果が発揮されないものだったって。
あと、外の空気に触れてる状態だと効果は半日しかもたないらしいから、今はもう大丈夫だ。」

そう言うと花の彫刻の入った綺麗な髪飾りをサラに投げた。

代わりにサラはもう二つ宝石を投げると確認した。

「ということは奴らの中に魔術師がいる可能性は低いな?」

「なんとも言えないなぁ。
魔術を好まない盗賊団も多いからその可能性は高いけどな。

まぁ、あんた気前いいから奴らの仲間についてもうちょっと調べといてやるよ。」

そう言うと情報屋は去っていった。
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