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銀剣士の憂鬱
第11章 再会
チェチェ...!!!
「ああああぁぁぁ!!!」
目の前には痛々し過ぎるほどの姿でチェチェが縛り付けられていた。
しかし、次の瞬間、サラは風のように素早く動いた。
ビュッ
ドカッ
グッ
「うわあぁぁ!!」
頭領は喉元に短剣を押し付けられていた。
持っていた斧は払い落とされ、チェチェを殺すように命じていた部下は投げつけられた長剣により腕に傷を負い、弓を落として痛みに喚いていた。
「きさまの殺気は丸分かりだ。死ねっ」
防具から覗く殺気に満ちたサラの目を見て頭領は死を覚悟した。
サラが短剣を動かそうとした次の瞬間
“あいつらは見逃してやってくれねぇか...“
以前捕らえた頭領の言葉が頭をかすめた。
ドカッッ!
サラは短剣の柄を使って頭領の後頭部を思いっきり殴り付けた。
「くそっ!」
頭領は最初の一撃で気絶していたが、その後何度もボコボコに頭領を蹴りつけた。
壁伝いにかけ上がって上で喚いていた盗賊も気絶させ、剣を戻すと急いでチェチェのもとに駆け寄った。
縄を全て切り床に寝かせると、心臓の動きを確認する。
「良かった....生きてる。」
サラは泣きながら、目を覆いたくなるような秘部やアナルの杭やピンを抜いていった。
「すまなかった...」
身体中から血を流し、ぐったりとしたチェチェは目の焦点も合わず、サラにも気付かないようだった。
サラは鎧を脱いで自分の衣服を一枚脱ぎチェチェに被せて抱き上げると急いでその場を後にした。