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銀剣士の憂鬱
第11章 再会
「サラ...」
チェチェは目を覚ましてもしばらくぼんやりしていたが、やがて心配そうに覗き込むサラに気がついた。
「チェチェ...本当にすまなかった...」
「サラっ!!!!」
目の前にサラがいることが分かるとチェチェはガバッと起き上がった。
「サラっ!サラっ!無事なんですね?
怪我は?怪我は大丈夫ですかっ!?」
チェチェはサラの顔をペタペタと触った。
「チェチェ?どうした??
私なら大丈夫だ。
あの時、魔物にやられた傷はもう治ってる。
あいつら倒すときなんてかすり傷も負わなかった。」
サラの無事を確認するとチェチェはじんわりと涙を流した。
「良かった...良かった...
私はてっきり..うっ...ああぁ!!」
チェチェは突然苦しみ出した。
「チェチェどうしたっ!?」
「あああっ!身体が熱いっ!
あああっ!」
身体をガクガクと痙攣させて苦しむチェチェを見て、サラは慌てて僧侶を呼んできた。
「こりゃあ、いかんな!」
僧侶はチェチェに薬を飲ませると、術を使って、再び眠らせた。
「毒が抜けんのだ。起きているうちは毒で苦しむ。しばらくは薬草を煮詰めた白湯を与えて、毒が完全に抜けきるまで待った方がいい。」
「...チェチェ」
サラは我が身のことよりも自分の心配をしてきたチェチェに胸が痛んだ。