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銀剣士の憂鬱
第11章 再会
その後、さらに3日経ってもチェチェは目を覚ましては身体を犯す毒に苦しんだ。

サラはその間、懸命に介抱していたが、その一方でチェチェが拐われてからずっと考えていることを実行しようかと悩んでいた。


(チェチェがこんな目にあったのは私のせいだ。
きっと心の傷は一生消えない...

チェチェは自分のことよりも私のことばかり気にする。
このままじゃ私と一緒にいても幸せにはなれない。

...つい、チェチェとの旅が板についちゃってたけど、もう潮時だな。)


サラはチェチェと離れて一人で旅をする覚悟を決めた。


「そうか...
気持ちも分かるが、あの子は今一番あんたのことを必要としてるんじゃないのか?」

「いや、一緒にいてもまた危ない目に合わせてしまう...
あの子はいつも私のことを追いかけて、ついてきてしまうから。
こういうときにこそ置いていこうと思う。

私に追い付けないと諦めて、この町でゆっくり養生して欲しい。
そして私のことも、あの出来事も忘れていってくれればいい。

あの子は顔もいいし、精神だってそんなに弱くないから、きっとこの町でいい人に巡りあって、幸せに過ごしていくことができると思う。」

「う~ん。どうかのう...
まぁ、あんたは意志が固そうだから、どうせ止めても無駄だろう。

分かった。あの子の面倒はみよう。」

「すみません。お願いします。」


サラは身支度を整えると別にいらないと言う僧侶にたっぷりと礼金を無理に渡して、次の日の早朝にその町を後にした。
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