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いろはにほへと ~御手洗家の10の掟~
第1章  2歳児に惚れた男?



◇◇◇



ヘリコプターを交通手段とするなんて、余程の資産家だろうと見当は付いていたが。

口の字を描く馬鹿でかい屋敷を、いざ上空から見下ろした途端、ココは軽く眩暈を覚えた。



け、警察より安全な場所って……。城並みのお屋敷かよ~~っ

いや、だからって。

山口組の親分を目くらましする為に、無人島に降ろされても困るんだけどさあ。



ヘリが無事屋敷前に着陸すると、龍一郎はココを小脇に抱えて降り。

そのままずんずんと、暗闇に浮かぶお屋敷へと歩を進める。

そして、使用人らしき黒スーツに身を包んだ男の前に立った。

「ただいま~。これお土産~。丁重に可愛がってくれよ?」

能天気にココを紹介する龍一郎に、相対する男は黒縁眼鏡の奥の瞳を剣呑に細める。

「坊ちゃま……。「捨て猫を拾って来ては駄目です」と、何度お伝えすれば お解り頂けるんですかねえ?」

「おいっ “坊ちゃま” って呼ぶなあ! だって「あげる」って言われたからさ~?」

どっからどう見ても、未成年で甘ったれの坊ちゃんと、そのお目付け役の会話だ。

ふうと零された溜息に続いたのは、口を挟む余地さえ与えぬ追及。

「「あげる」と言われたら、幼児を貰ってくるんですか?

 「あげる」と言われたら、生ゴミを貰ってくるんですか?

 「あげる」と言われたら、連帯保証の債務を貰ってくるんですか? 

 まったく素晴しくお人好しですね~、坊ちゃまってお人は!」

堅物黒縁眼鏡(今 名付けた)の男の言葉に、ココはガンっ と鈍器で殴られたかの如き衝撃を受ける。

「……~~っ」

(し、しれっと “生ゴミと同列” にされた……っ)

喧々囂々と迄はいかないが、坊ちゃん = 龍一郎 が小脇に抱え連れ帰ってきた幼女に、

堅物黒縁眼鏡は怒りを通り越し、呆れ返っているようだった。

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