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いろはにほへと ~御手洗家の10の掟~
第1章 2歳児に惚れた男?
その日の夜。
宅配便で届けられた物に、ココはまた涙した。
それらは少なかったけれど、生まれた頃からのココの成長記録だった。
写真はもちろん。
ココが母親を描き、プレゼントした拙い絵。
2年11ヶ月に渡る様々な想い出が、そこには凝縮されていた。
自分の母は「前世のお母さんだけ」だと思っていた。
純粋に愛し慈しんでくれた、日本人だった母親。
けれど、
今世での母も、彼女は彼女なりに、血を分けた娘の自分を大事に思っていてくれたのだ。
――――
拝啓
リーザママ
そちらは寒くはないですか?
今迄ココを育ててくれて、本当にありがとうございました。
来世では、人に命を狙われるような悪事には、手を染めないで下さいね?
東京湾か樹海で、安らかに御眠り下さいませ。
敬具
追伸:拾えるようだったら、骨は拾いますゆえ(-人-)
南無阿弥陀仏……チーン
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