この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
義父との秘密
第2章 ある夜から
 厳しい寒さがゆるみ始めた三月のある日、藤原和美は夕食の支度をしていた。
 電話が鳴った。


「もしもし、俺だ。いい知らせだよ。」


「あっ、あなた。いい知らせって、教えて下さる?」


 和美は、少し甘えるように聞いた。


「うん、来週には帰れそうだよ。水曜日から本社に出張さ。だから、日曜日まではいられるよ、和美。」


「嬉しい、待ってる。久しぶりにデートしたいわ。」


「ふふっ、いいね。じゃ、おやじによろしく。また、明日。」


 待って、という言葉をだす前に切れていた。
 三ヶ月前から単身赴任で北海道へ転勤した夫からの電話だった。
 結婚して半年で、夫が単身赴任をしたのにはわけがあった。
 三ヶ月前、夫の母久子がガンで亡くなり、葬儀や法事、夫の父の世話をしなければならなくなり、転勤の話と重なり夫は単身赴任をすることになった。
 和美は仕方なく、義理の父忠良と同居を始めたが、家事と忠良の食事を作るくらいだった。
 しかし、最近、気になることがあった。


「和美さん、忠雄からの電話かな?」


「えっ?あっ、そうです。お父さんによろしくと、それから、来週は帰れそうだと、言ってましたわ。」


 突然の義父の声に驚きながら、答えた。


「来週かね。一ヶ月ぶりだね。新婚なのにすまないねぇ。この際、あっちにいきなさいな和美さん。法事も一段落したしね。」


「えぇ、ありがとうございます。一度、相談してみます。」


 嬉しそうな和美を見ながら、忠良は少し残念さが湧きあがった。


「うん、是非そうしなさい。夕食ができたら、教えてくれるかな。部屋で仕事をしてるから。」


「はい、出来上がったら、お呼びします。お風呂は夕食の前になさいますか?」


「いや、今日は食事の後に入るよ。」


 それだけ言うと、忠良は自分の部屋へ帰っていった。
 ただ、彼はまだ迷っていた。
 自分の中に目覚めた感情と、少しずつ燃えはじめた欲望をかなえるチャンスを生かすべきか、和美の微笑みが彼を迷わせていた。


「お義父さんどうしたのかな?夕食の後に、お風呂って、初めてかな。でも、あの人と一緒に住みなさいって、嬉しい。」


 和美は、いつになくウキウキと心が弾むのを抑えられなかった。
 夕食の準備を終え、忠良の部屋に声をかけた。


「お義父さま、夕食の準備ができました。」
/105ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ